「速さ・時間・道のり」の関係を図で理解し、単位変換を確実にしましょう
速さは中学受験で最も差がつく重要単元です。「速さ=道のり÷時間」「道のり=速さ×時間」「時間=道のり÷速さ」の3つの公式を使いこなすことが基本ですが、6年生では単位変換(km/時→m/分など)や、旅人算・通過算・流水算といった応用問題に発展します。
この単元の最大のポイントは、単位をそろえることと図を描いて状況を整理することです。文章だけで考えようとすると混乱しやすいので、必ずダイヤグラム(時間と距離のグラフ)や線分図を描く習慣をつけましょう。
この単元で身につけたい力は3つあります。
速さの基本をしっかり身につけることが、第16回「速さの応用」で扱う旅人算や通過算の土台になります。ここで手を抜くと後で大きくつまずくので、丁寧に取り組みましょう。
速さの問題で最も多いミスが単位変換です。「時速72km=分速□m」のような変換で、×1000や÷60の順番を間違えたり、掛けるべきところを割ってしまったりします。
単位変換は「道のりの単位」と「時間の単位」を別々に変換するのがコツです。
時速72km → まず km→m(×1000)→ 72000m/時 → 次に 時→分(÷60)→ 1200m/分
この2ステップを確実に踏ませましょう。
「1時間20分」を「1と1/3時間」や「80分」に変換する操作でつまずくお子さまが多いです。特に「時間→分」は×60、「分→時間」は÷60ですが、どちらの方向の変換かを間違えやすいです。
「は(速さ)・じ(時間)・き(距離)」の図を暗記して当てはめるだけでは、応用問題に対応できません。「速さとは何か」「なぜ道のり÷時間で求められるのか」という本質的な理解が必要です。
速さは「1単位時間あたりに進む道のり」です。時速60kmとは「1時間で60km進む」こと。この意味を常に意識させましょう。公式の丸暗記ではなく、意味から式を立てられるようにすることが重要です。
速さの文章題は情報量が多く、頭の中だけで整理しようとすると混乱します。「AさんとBさんが同時に出発して」「途中で休憩して」など、状況を時系列で整理できないお子さまが多いです。
よく使う単位変換をまとめた表を作り、手元に置いて練習させましょう。
・時速→分速:÷60
・分速→秒速:÷60
・時速→秒速:÷3600
・km→m:×1000
・m→cm:×100
【練習問題】時速36km=分速( )m=秒速( )m
答え:分速600m、秒速10m
速さの問題では、横軸に時間、縦軸に距離をとったダイヤグラムを描く習慣をつけましょう。問題文を読みながら線を引いていくと、状況が一目で把握できます。
ダイヤグラムは「速い人=傾きが急」「遅い人=傾きがゆるやか」「止まっている=水平線」と覚えましょう。2人の線が交わる点が「出会う場所と時間」を表します。
「人の歩く速さ≒時速4km≒分速約67m」「自転車≒時速15km」「車≒時速60km」のような目安を知っていると、答えの妥当性を確認できます。
速さの問題は計算量が多く、途中で集中力が切れやすい単元です。長時間一気に取り組むのではなく、15〜20分ずつ区切って練習する方が効果的です。